寒い季節になると、布団に入っても身体が温まらず、なんとなく寝つきが悪い、どうしても熟睡できないという人は多いのではないでしょうか。
実は、体温と睡眠には密接な関係があり、冷え性は睡眠によくない影響を与えているのです。
知らずに、そのまま放置したり、間違った対策をしていると、ますます睡眠の質を下げてしまうかもしれません。
睡眠の質をよくする知識を身につけて、日々実行していくことが重要です。
今回は、冷え性の人がよく眠れるようになる方法についてお伝えします。
体温と睡眠の関係を知ろう
仕事や通勤での緊張した状態から、帰宅してリラックスしている状態への切り替えを意識して、眠るまで身体を暖かくして過ごすことが大切です。
日中は活動的なため、身体が興奮状態にあり、体温も上昇していきますが、帰宅後はリラックスして過ごすようにすると、緊張がほぐれ、眠気が現れてきます。
それは、体温がピークに達したあと、下がりはじめることで眠気が誘発されるという身体の仕組みのためです。
このとき身体は、血流をめぐらして、手足の毛細血管から熱を放出することで、身体の中の体温を下げるという働きをしているのです。
しかし、日中のような緊張状態が続いていると、手足の毛細血管も収縮してしまい、熱の放出が押さえられ、体温がうまく下がりません。
冷え性の人もこれと似た状態で、身体が緊張状態にあり、手足の毛細血管が縮こまっているために、手足から熱が放出されにくいのです。
また、体温のピークが高いと下がり幅が大きく、眠気も強いのですが、冷え性の人は日中も体温があまり上がらず、下がり幅が小さいということもあり、余計に眠気が弱くなる傾向もあるようです。
身体が冷えやすい人は、入浴などにより身体を温め、体温を上げておくことも重要です。
冷え性の人が質のよい眠りを得るには、仕事や通勤で緊張した状態から、うちに帰ってリラックスしている状態への切り替えを意識し、眠るまで身体を暖かくして過ごしましょう。
安らかな睡眠を得るための3ステップ
眠気が現れてくる時間に入眠時間を合わせるような生活スタイルを習慣化していくことが肝心です。
帰宅したら、体を温めて、リラックスムードで過ごしましょう。
1日を通してみると、私たちの身体は、朝起きたときが体温は一番低く、日中は体温が上がり続けます。
そして、14〜16時間後には体温が最も高くなり、そこから体温が下がり始め、眠りの時間に入っていくというサイクルになっているそうです。
そのタイミングまでに身体を温め、リラックスして布団に入れるようにすると、自然と安らかな眠りに入っていけるのです。
ステップ1:起床から眠くなる時間を想定して布団に入る
起床から14〜16時間後には眠くなってくるので、その時間までに寝床に入るという生活習慣をしっかりと意識して、帰宅したらリラックスして過ごすことが大切です。
特に眠る時間が不規則になってしまいがちな人は、できるだけ、寝る時間と起きる時間を一定にすることを心がけましょう。
毎朝6時に起床している人は、よる10時頃には眠気が現れます。
10時に眠るのはまだ早い、自分の時間が持てないじゃないかと思われる人もいるかも知れません。
しかし、睡眠時間は7時間以上取るべきとも言われていますので、よる11時までには寝床に入るように習慣づけていきたいですね。
ステップ2:眠る時間までのリラックスタイムを確保する
眠る直前に食事や入浴をするのはよくありません。
ものを食べたり、お風呂に入り体を洗ったりすることで身体の機能が活発に働くためで、寝床に入るまで少し時間を開けるようにしてください。
そのため、お風呂もできるだけ身体を興奮させないように、38〜40度ぐらいのぬるめのお湯にゆっくり浸かり、身体の芯から温まってください。
眠る1時間半前には食事や入浴をすませるのがベターです。
その後は、スマホやゲーム、パソコンなどはできるだけ遠ざけて、身体を落ち着かせましょう。
ステップ3:体を温め、体温を十分に上げておく
入浴後は、湯冷めしないように、暖かくして過ごしてください。
冷え性の人は、身体が冷めるのも早いので、できるだけ身体を冷やさないようにしてください。
足先を冷やさないように厚手の靴下を履きましょう。
手足からの熱の放出が始まる前には、足先の温度が上がるように保温性のある靴下で手足を温めておくのが効果的です。
冷めてしまったら、再度足浴をしてもよいでしょう。
でも、寝床に入ったら靴下を脱ぎ、手足の先から体温を放出しやすい格好でお休みください。
どうしても足が冷えてしまう方は、レッグウォーマーで足首を暖めて眠るのがおすすめです。
以上のような3ステップで、眠気が現れてくる時間に睡眠時間を合わせ、暖かくリラックスして過ごす生活スタイルを習慣化していくことで、冷え性の人でも安らかに眠れるようになっていきます。
まとめ
寒い季節は、日中でも手足がかじかんで、身体をぎゅっとこわばらせて過ごしてしまいますよね。
よい睡眠をとるには、この身体の緊張を上手に解いていくことが重要です。
仕事から帰ったら、食事や入浴を計画的に終わらせ、眠くなる時間までリラックスして過ごしましょう。
日中の興奮状態から、リラックス状態への切り替えを意識することが大切です。
毎日、忙しい生活の中で、リラックスする時間を確保することは、なかなか難しいかもしれませんが、少しずつ習慣化して、安眠を目指しましょう。