夏の暑さが本格的になってくると、熱帯夜が続いて、毎晩寝苦しいですよね。
夜中に何度も目が冷めたり、寝付けなかったり、睡眠の質が悪くなると、昼間もボーッとして、仕事にも影響してしまうかもしれません。
そんな、熱帯夜でも、しっかり質のよい睡眠を確保するポイントをご紹介します。
エアコンの上手な使い方
エアコンは、一晩中つけっぱなしに。室温は26℃〜28℃、湿度は50〜60%が快適。
夜中でもエアコンのタイマーが切れると、すぐに室内の温度が上がり、蒸し暑くて目が冷めてしまいますよね。
最近は明け方近くでも外気温が下がりにくいので、室温と湿度をうまく調整して、朝までつけっぱなしで眠ることをおすすめします。
睡眠は深い眠りと浅い眠りを繰り返しますが、最初の3〜4時間の睡眠リズムが疲労回復には大切だと言われています。
ですので、エアコンのタイマーは、最低でも4時間以上は付けるようにしましょう。
一晩中エアコンをかけていると電気代が気になる方は多いと思いますが、寝ている間に熱中症になる危険もありますので、対策のためにも、できればつけっぱなしにすることをおすすめします。
寝る前の準備をしっかりと
寝室は人の出入りが少ないため、温度や湿度が高くなっています。帰宅したら寝室の窓やドアを開けて風を通しておきましょう。
日中に暖かい空気を溜め込んでいる室内は、なかなか温度が下がりません。
十分に換気をしておくと、エアコンを付けたあとの温度や湿度の調整がしやすくなります。
できれば、少し早めにエアコンのスイッチを入れて、室内を冷やしておくと、入眠の態勢に入りやすくなります。
寝入りばなに汗ばんでしまうと不快感からリラックスできませんので、入眠前に寝室で快適に過ごせるようにエアコンを上手に設定しておきましょう。
エアコンの風向きにも注意
寝室は、日中に温められた暖かい空気が天井の方に溜まっているので、風向きを天井に向けたり、扇風機やサーキュレーターを使うと室内の空気が循環されて快適です。
風が常に体にあたっていると乾燥したり、思った以上に体が冷えてしまうことがあるので、眠る前には、風向きを調整するとよいですね。
寝室は温度と湿度をうまく調整して
夫婦で同じ部屋で寝ているとお互いが快適に感じる温度に調整することが難しいときがあります。
風量で調整しようとすると、肌が冷たく乾燥し、不快に感じる方も多いのですが、湿度を50〜60%の間で調整すると、快適になることがあります。
除湿設定をうまく使いこなし、温度と湿度、風の向きなどを上手にコントロールして、安眠できる環境を工夫しましょう。
寝具やねまきはどのようなものを選ぶか
室内の温度や湿度が快適な状態に保たれていれば、寝るときの格好は、半袖・短パンよりも、汗を吸いやすい綿や絹素材の長袖、長ズボンが快適で、寝冷え対策にもなります。
シーツは、最近では冷感素材のものが多くなっていますが、汗を吸収しやすい素材のものであることをよく確かめて選ぶ必要があります。
一晩の汗の量はコップ1杯分(約400CC) と言われていますので、汗をよく吸い取り、熱を逃がしやすい素材のものが快適です。
夏でも、快眠のための生活リズムを崩さないことが大切
夏場は、帰宅すると汗だくだったり、疲労が溜まりやすかったりと生活リズムが乱れがちです。
帰宅後には、食事や入浴を早めにすませて、就寝までリラックスして過ごす習慣をつくりましょう。
いくらエアコンを快適温度に設定しても、気持ちよく眠れる態勢ができていないと安眠が得られません。
入浴について
夏場であっても、湯船に浸かったほうが眠りやすくなります。
それは、眠る前には体の内部の体温を上げておいたほうが眠気が強くなるためです。
ですので、38〜40℃ぐらいのぬるめのお湯にゆったりと浸かるようにしてください。
シャワーだけにしたいときは、手首や足首などにシャワーをよく当てて温めましょう。
人の体は、手先や足先の毛細血管から体内の熱を放出しながら眠る構造になっているため、寝る前に手先や足先を温めることで放出機能が促進されます。
食事について
夕食やものを食べるのは、眠る1時間前にはすませるようにしましょう。
食事をすると体の機能が活発に活動するので、身体が興奮状態になり、眠りを遠ざけてしまうためです。
リラックスタイムについて
眠る前は、ゆったりとリラックスして過ごしましょう。
日中は体が活発に動き、興奮状態にありますが、質のよい睡眠を得るには、入眠に向けて身体の緊張状態を解いていかなくてはなりません。
入眠の前にリラックスタイムを確保することは、睡眠の質を上げるためにとても効果的です。
また、蛍光灯は、昼間と同じ性質の光で覚醒を促すため、白熱灯などの黄色っぽいライトに変えるなど、照明を少し暗くすると眠気が現れやすくなります。
夏場に注意しなくてはならない3つのこと
1 睡眠中の熱中症に注意
睡眠中に熱中症にかかる人は、全体の4割にのぼるそうです。
睡眠前後には、利尿作用の少ない水などで水分補給をしっかりと行いましょう。
また、夜中、のどが渇いたときに水分補給ができるように、枕元に水筒をおいて寝るなどの工夫を行いましょう。
2 室内は冷やしすぎない
キンキンに冷えた部屋では、冷気によって手足の毛細血管が収縮して体の熱を放出する機能が妨げられてしまいます。
冷たいものの飲み過ぎも、体の内部を冷やしすぎてしまうことがあるので注意しなくてはなりません。
反対に、室温や湿度が高くても、手足からの放熱が妨げられ、内蔵などの深部体温が下がりにくくなるため、26〜28℃での適温の設定が大切になります。
3 寝不足は大敵
疲労感、集中力の低下、免疫力の低下、うつや生活習慣病。
これらは、夏の盛りなどに寝不足が続くと起こってくる症状です。
その日のうちに疲労を回復できるように、7時間以上の睡眠をしっかりと確保することが大切です。
寝不足によって身体のリズムが乱れると、体温調整がうまくできなくなることがあります。
身体機能の低下は熱中症にもかかりやすく、体のメンテナンスには十分気を配らなくてはなりません。
まとめ
熱い夜が続くと、疲労が溜まってくることが多くなりますよね。
少しでも、エアコンの温度調整などで快適な睡眠を確保して、疲労回復に努めましょう。
体調がすぐれない時は決して無理をせず、休むことが大切です。
そして、体調を崩しやすい暑い季節だからこそ、普段からの生活習慣を維持して、安らかな睡眠に入れる準備が重要になります。
帰宅後のリラックスタイムの確保と7時間以上の睡眠、そして、快適な睡眠環境をつくることを心がけ、暑い夏を乗り切りましょう。